開発中の最適化ツールと、先週の成績

ツールは、一通りの機能実装が終わりました。
ある程度は期待どおりに動きますが、思ってたのと違う所も多いです。当面、改善を続けます。

地味な外観なのでスクリーンショットは無しです。


個人的に、MT4のオプティマイズ機能では物足りない点としては、

  1. 結果の保存や呼び出しが面倒で、時間をかけて得た結果を失いやすい
  2. 損益、PF、MaxDD、トレード数、勝率、期待値などだけでは見えない観点が多々あると思ってまして、特に、運用上の精神的負担や資金効率に効いてくる点を把握しにくいです。
    1. ドローダウンから平均で何日ぐらいで回復するのか?
    2. 月あたり何回ぐらいドローダウンが発生するのか?
    3. 1日の取引頻度はどのぐらいか?
    4. ポジション保有時間は平均どのぐらいで、バラツキはどのぐらいか?
    5. 月あたりの資金増加の傾きのバラツキはどのぐらいか?
  3. 1通貨・1期間での狭い最適化に陥りやすいです。普遍的なロジックならば市場の変化(多通貨・いくつかの期間に分割)にも対応可能なはず…と考えてますが、この確認が手間で、抜け漏れが起きやすいです。
  4. 統計的に有意な結果なのかどうかをチェックできません。


これらを、今までExcelによる分析で補完してましたが、手作業と時間と根気がたくさん必要だったので、自動化したかったのです。


ツールが根気よく見つけてきたパラメータは、PF、MaxDD、損益、勝率などが20%〜30%向上してます。
8年ぐらいの期間に渡って、良い傾向が続いてます。
全く同一のパラメータで他の通貨ペアで8年ぐらいのテストをすると、やはり成績が向上してます。

…ちょっと喜んだのですが、結果を点検していると違和感が強まってきて、変に良すぎる気がしてきます。
特に勝率。
元が勝率約60%だったのが、勝率約90%に向上してます。
パラメータ調整ぐらいで、ここまで傾向や性質が変わるわけがないという気がします。


試しに、別の証券会社から取得したローソクでテストしてみると、元より悪くなりました。
感じた違和感は正解だったようで、悪いカーブフィッティングに陥ったみたいです。

ただし1000回の試行のうち、500回めぐらいのパラメータならば、問題なかったです。
でも良化の程度は小さいので、採用するかどうか微妙なところです。

この最終結果は破棄ですが、得るものが多くありました。

反省点は下記です。主にExcelを改善する必要があります。

  1. 直前結果との良化・悪化の判断しかしておらず、徐々に悪化していく項目があっても検知しにくい。もともとの結果とも常時比較して、じわじわ悪化していくのを抑制する。
  2. 良化・悪化を数値化して比較しているが、極端に良化した項目が一つ出現すると、そこそこ悪化した項目が打ち消されて、見えにくくなる。全体が徐々に良化するべき。良化・悪化の程度に重きを置かず、良化・悪化した範囲の広さを評価するべき。
  3. 資産増加の滑らかさも評価するべき。ギザギザ・バラツキ・急激で深いドローダウンなどを起こすものは、運用していくうえで心理的な負担が大きいので、そういう傾向は避けたい。(この目的で1取引あたりの偏差を評価しているが、それより、1月ベースでの中期的な偏差評価や線形回帰分析へと代えたい)


先週の実稼働中システムの成績は、週初めにスキャルピング型の大きめの連勝が続いて、喜んだあと、中盤から大きな損失が何度も続きました。
いっときけっこう増えたのに、ほぼ一ヶ月前の水準まで資金が戻ってしまいました。

あと、自動売買用のPC本体が不調…というか故障みたいです。
普通のPCで24時間稼働を2年も続けてきたので、どこかの部品が寿命かもしれません。
ディスプレイを繋いでないので、すぐには判らないのが困ります…。

こういう時にすぐ代替できるように仮想環境を整えている最中でしたが、故障が先に起きてしまいました。


いろいろ、なかなか、軌道に乗ってくれないです。
山も谷も楽しみながら、成功するまでがんばります。